テレビ、ラジオにネットで・・・盛んに老人(どっからどのような方を言うんでしょうかね・・)をスポーツに駆り立てる
ビジネス目的のジムやらフィットネス会社がスポンサーですから
儲かればいい、一人ひとりの結果なんか知ったことではないのです
薬品じゃなくて食品ですが、病気に治るという気にさせる健康食品に似てます
結構暇なんですよ、トシヨリって。通院とか買い出し以外は外に出ることがない
通院と気休め程度の水泳と5000歩程度の散歩以外に用事もないしね
でも家の中にこもってはいけない、これは確か
人によって、コンディションによって、それぞれおすすめの運動というものがあります
運動をどれくらい、どこまで頑張るのかを知らないでやみくもに連日しているだけだと
運動器を壊してしまいます
簡単なハナシです
たとえば、プール運動は楽ちんですよ、一旦水に入ってしまえば浮いているし、誰でもずっと続けられる程度の運動ですね
ジャグジーなんかあるともっと楽ちんな感じがして、もっとつづけたくなりますねー
しかし、痩せるつもりで始めた水泳なのに、ブクブク太ったまま、全く効果がない
しまいには、やせないけど"友だちとおしゃべりしてボケ予防になる(?)"なんていい出す方も
どうして?
それは運動してるのではないからです
ただ、遊んでいるだけだからです
家に座っているよりいいかもしれませんが、楽ちんに遊んでいるだけだからです
何言っているんだ!って怒る方もいますね
そういう水泳でけんこうになります、と信じたい方
でも、25年そういう方で、見てきて言えることが次のようなことです
プールは良い・こんなにいい運動はないって
もし、天から神様があるいは昔だったらお姑さんから見たら
それ、熱心に働いているようにみえます?
真っ赤な水着着て水に浮かんでふわふわしてるお年寄りを見て
遊んで楽していると思われませんかね
それでも健康になれば良いけど
これ言うと食いかかってきて、怒った方も何人もいますけど
66歳以後にウォーキングとかプール運動、ジム運動では関節に良くないヨって言ったら
猛烈に怒って、食いかかってくる方も結構いましたけど、結局認知症になっていったから
少なくとも宗教のようにウォーキング、ジムトレーニングと水泳で健康になります、とか
ウォーキング、ジムトレーニングと水泳をするなと言っているんじゃないですよ
「それだけしていれば良いってことではない」ってことです
せっかく運動をしても、結果が身体運動機能に現れて何らかの効果が出なければ意味がないのです
例えば水泳は水の中で働くための筋肉がつくんだよ
陸の重力に抗しての運動のための筋肉はつかない
わたしら、陸上で生活するんだから
陸上の動作を強化するような運動をしないとね
プールはコンディショニングとメタボリック症候群解消にすごく良い
65歳までのビジネスマンの会社帰りに焼き鳥にビールが毎日のひと、週に二回程一回2時間以内程度ね
さあ、プールに行きました
それで、メタボリック症候群が改善するほど泳ぎ歩かないと
適当ではいけません。歩き30分、自由形で20分程度は頑張ってください
そうすると2-3週間で効果が実感できます。体重、胴回りにね
単純にプールだけ言ってますとか、5000歩だけ歩いてますって人
効果を見ていますか?
肝心の体重が減っていますか?
太ももとスネの筋肉が厚くなって来ましたか
まずは、体重を毎回計ってくださいまし
運動の三要素は頻度と強度と期間で、必ず効果を評価しましょう
繰り返します。「痩せるつもりでしている」ならそもそも「体重が減らないと」効果がないのです
骨粗鬆症の治療薬のビスフォスフォネート(アレンドロン酸などと呼ばれています)は今やメインに使われています
一時的にテリパラチドなどで骨形成を図ったあとの地固め;アンカードラッグ:と言われます
骨粗鬆の治療開始は骨密度が下がってからでは手遅れです
脊椎あるいは大腿骨のレントゲン撮影で
"一個でも"骨粗鬆症によるとおぼしき骨折があったら治療開始しましょう
重大な骨粗鬆症はテリパラチドで最初に骨量をうんと増やした後ビスフォスフォネート剤で減らないようにします
デノスマブ;プラリアやイバンドロン酸;ボンビバの後もビス剤の使用がすすめられます
重大な骨粗鬆症の骨形成治療後には活性型D3やラロキシフェン単独使用は効果がないのです
ましてやカルシウムを摂って日に当たれなんてもう昔のことになりましたヨ
スポーツ障害で受診される方が多いです。
同じ関節を単純に繰り返し運動する単関節運動は若い人の筋力アップになっても、
関節のヒアルロン酸産生量が減っている40歳、50歳以降は、筋肉がついても関節軟骨がすり減る運動となります。
エンジンオイルが減った車を走らせ続けるようなものです。
熟年以降の関節の軟骨は薄く、擦り減りやすいのです。擦り減った軟骨の破片が刺激となって関節に水が出たりします。
筋肉だけ付けば良いという理屈で行う運動プログラムは、中年以降には向いてませんね。
ヒアルロン酸を飲んで補う類の商業広告がありますが。口や皮膚から、関節にヒアルロン酸が到達する?そんなことはありません。
口から入ったものは胃に入り、小腸・肝臓で吸収分解されます。
高血圧の薬がそのまま関節内に溜まったりしますか?同じように風邪薬が、便秘薬が・・・関節内に溜まりますか?
口から入れたヒアルロン酸が分解もされずにどうして関節内に到達して貯まっていくというの?
中年以降はマシーントレーニングのように単純に同じ関節運動を繰り返すことはよくないでしょう。
多方向にカラダを動かし、沢山の関節の運動をゆっくりすこしづつ動かせる種目を選びましょう。
とにかく関節軟骨の摩耗を意識しましょう。使いすぎた関節はすぐに休ませましょう。
95歳まで関節軟骨を残したいからです。
酷暑で家に閉じこもっていた体に急な運動は良くないでしょう
それで、朝とできれば夜に、部屋の中でその場つま先立ちを毎日30回つづけたら良いと思います(まずその場で立ってください。
両肩と肘・手関節と指は脱力したまま。身体を真っ直ぐ上へぐっと伸び上がる。
海藻のように体中をグニャグニャにするように意識して。膝はスクワットしないこと。必要最小限曲げるていどです)
気楽に毎日続けることです、一ヶ月やってみれば効果が実感できると思います
ヒアルロン酸は、関節の潤滑と、衝撃吸収の役割を果たしています。
ヒアルロン酸をつくる力が、40歳ごろから激減します。
ヒアルロン酸の産生量が減って潤滑力が低下した関節を頻回に単純に反復運動させれば相対する関節の軟骨が消耗していきます。
オイル交換をしないで走り続けさせた車のエンジンのシリンダーとピストンをみるようなものでしょう。
40歳を過ぎてウォーキング、水中歩行、ジムトレーニングやマシーントレーニングを頻回に熱心にしていた方に変形性膝関節症の重症例をたびたびみうけます。
健康のためにしたスポーツ、運動で膝の半月板と軟骨を不必要なまでに損傷した挙げ句に、病院通いになっては割が合いません。
スポーツと運動はメタボリック症候群と心臓や肺の健康にいいのは間違いありません。運動は健康維持に大事です。
その証拠に一旦止めたその日から心臓や肺の機能と骨格筋と骨格の働きはどんどん落ち、もとより悪くなるから運動は継続できることが重要です。
それだからこそ、運動の頻度と強度に気をつけて長く楽しめる種目を選ぶべきです。
メディカルチェックの結果とその人の肉体的状態を無視してか、知らずしてか。
ただひたすら頑張って行ったスポーツと運動によって腰痛とか膝の水などがでたら継続どころではないじゃないですか。
BMIが28をこえるようなひとがジムに行ってひたすらトレーニングマシーンの同一運動反復で汗を流した結果、膝の軟骨を消耗させて水まで貯めてしまう。
骨に重力ストレス、衝撃があることで骨は強くなるのだが、どういうわけか水泳で骨が強くなると思ったり。
体幹腹部の脂肪が減るのではないかと体幹を左右に回旋させ続けて脊柱の変性側弯をきたしたり。
水泳はメタボリック症候群、関節のストレッチには大変良いのでオススメですが、
これですべて良くなるわけではありません。なになにするだけで、メタボリック症候群の改善、骨作りから認知症予防になるわけではないです。
とくにいいたいのは、40歳を過ぎて、関節機能と筋肉量・数が減って回復能力が減少していたらもうスポーツと運動を本格的に続けられなくなる。
40歳を過ぎた人で、靭帯軟骨を含めた関節と骨格に悪くないスポーツ・運動に何がいいかどうかは、
その人の活動性の頻度・強度・期間と、骨格をはじめとした身体の状態、老化の程度、骨の強さ、もともとカラダが良かったのか悪かったのかで異なります。
でも、膝・腰に肩、背中を痛めた瞬間から、スポーツも運動も楽しんで続けられません。
どうしても、身近な施設で汗を流したい方は、あらかじめ整形外科でメディカルチェックを受けておきましょう。
特に、女性の場合は骨密度以外の骨粗鬆症の検査と脊椎と膝関節のレントゲンチェックを受けておきましょう。
ヒアルロン酸注射は、関節内のヒアルロン酸を補い、膝痛を緩和する治療法です。
普通は1から2週間に1回関節内に注射を行います。ヒアルロン酸は徐々に体内に吸収され、体外に排出されますから安全です。
副作用が少なく、2023年度の日本整形外科学会ガイドラインで推奨されている治療法です
ヒアルロン酸注射以外の治療法
1. 運動療法(膝周りの筋肉を鍛えたりストレッチをする)保険適応
2. 物理療法(超音波・低周波療法など)保険適応
3. 薬物療法(鎮痛剤など)保険適応
4. 体外衝撃波治療(集束型、拡散型) ??
5. 再生医療(PRP;片膝10万7800円・APS-FD:片膝33万円・MSC療法;片膝100万円で両膝は150万円)
6. 手術療法(骨切り術と人工膝関節置換術)保険適応
その他:生活習慣を改善、減量、生活指導
変形性膝関節症の初期から中期では、手術療法以外の保存療法を行います。重度になると手術療法を検討するのが一般的です。
再生医療はすべて自費です。保険診療として認められるほどの効能が無いからです。
再生医療は、PRP(血小板濃厚血漿)のような血液を用い、生きた細胞ではない
炎症を落とすことを期待して行われる比較的安価な(と言っても結構高価だけどなあ)もの
と腹部脂肪細胞を10億個まで培養増殖したり、IPS細胞のような生きた細胞を膝に入れて軟骨再生を期待して行われる非常に高価な
ものがあります。
総じて再生医療はスポーツマンや変形が軽度な方に行うと効果がある場合があるらしいですね。
とにかく2023年変形性膝関節症の治療ガイドラインで:ヒアルロン酸がエビデンスの強さB、推奨度2。運動療法がC、推奨度1。物療がC2の2。
鍼治療はエビデンスレベルCで推奨度が2で、実施しないことを提案する。
灸治療もエビデンスレベルCで推奨度が2で、実施しないことを提案する。
再生医療に関して、131ページめに「信頼性を欠き、PRPの鎮痛効果を判定することができなかった」と書いてあります。
|
礼儀、作法、謙遜な気持ちと相手を敬う気持ちが言葉遣いに出るように務めることが
今の時代、本当に大事になってきていると思っています。
ひらの